2014年6月7日(土)
山崎英芳さんにインタビューしました。場所は、広島女学院の第1AV教室、インタビュアーは高3の久保田です。
山崎さんは1963年7月29日のお生まれです。
約10年前にアメリカにある日本人学校の教師として赴任されました。そのときに、日本人向けの情報誌で親鸞像のことを知りました。
実際に見た親鸞像は決して目立つものではなく、興味を持って見ないと目に入るものではなかったそうです。
2005年の5月に核不拡散条約(NPT)再検討会議に合わせてパレードが行われました。
山崎さんご家族は、この行進に参加するのは危険ではないかとも思われたそうですが、実際は全くそのようなことはありませんでした。
この行進には約4万人が集まりました。山崎さんは、アメリカでパレードがこんなに大々的に行われ、多くの人が集まるのかと、とても驚いたそうです。
毎年ニューヨーク本願寺で8月5日8時15分に合わせて行われている平和式典にも、山崎さんは参加されました。
この式典では様々な宗教の代表者が平和の鐘をつき、それに合わせて歌や折り鶴などが捧げられます。
その後、ニューヨーク本願寺からリバーサイド教会まで、皆でプラカードや写真などを掲げて黙って歩く「ピースウォーク」をしました。
山崎さんは、原爆を投下した国で、被爆国民が平和式典に参加していることに、とても複雑な心境になったそうです。
なぜなら、山崎さんのお父さんは入市被爆しており、毎年8月6日になると被爆体験を聞かされていたからです。
また、山崎さんは、外国で差別を受けたことで、自分は日本国民であるという意識が強くなったとおっしゃっていました。
しかし山崎さんは、式典に参加した多くの外国の方々が原爆に興味を持ってくれているということを実感し、嬉しく思っているそうです。
山崎さんは、アメリカが被爆国の像を受けいれたことは信じられないが、この親鸞像が両国の懸け橋になってくれたらいいと思っているそうです。
この親鸞像が決して目立つものでなかったとしても、アメリカに立っていることに意味があると考えています。
山崎さんは、
「批判するのは簡単だが、正しいと思っていることを主張するのは難しい。だからこそ、何故戦争が起こったのか、何故原爆が投下されたのか、きちんと正しい知識・歴史観を学び、自分なりに考えてほしい。目の前の情報に飛び付くのではなく、それをもとに見極める力を養っていってほしい。」
とおっしゃっていました。
今回、山崎さんのお話を聞いて、私達がこれからすべき事が分かりました。
それは、「メディアが発達し、様々な情報が入り混じっている情報社会」に生きている今、膨大な量の情報の中から正しい情報を選びだす力をつけなければならないということです。
また、国内外における平和に対する意識に関する様々な情報も、きちんと見極める力を養っていくべきだとも気づかされました。
今日は貴重なお話をしてくださりありがとうございました。(大坪・難波・荒井)