2011年8月11日木曜日

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★「8月6日の転校生を訪ねて」取材@藤沢(20110808)

2011年8月11日木曜日 12:53
2011年8月8日(月)

3年越しの準備を続けてきた「1日だけの女学院生」改め「8月6日の転校生を訪ねて」の取材に、いよいよ出かけます。クルーは、アーカイブグループのリーダー室田さんと副リーダー安藤さん、五島ディレクターにスタッフの二川さん、引率の抹香先生と矢野です。NHKの井上記者と朝日新聞の加戸記者も同行します。この企画は、ヒロシマ・アーカイブのコンテンツの1つとする他、40分ほどのDVD作品を制作するためのものです。
なお、この企画は、広島国際文化財団様の「ヒロシマピースグラント2011」からのご支援を得て、実現したものです。

1枚めの写真は広島駅新幹線ホーム。道中の様子も撮影するので、早くも五島さんがカメラを回しています。

新幹線で品川に着き、手配したジャンボタクシーに乗り込んで神奈川県藤沢市に到着。藤沢駅近くのとても美しい町並みに、最初の証言者・遣沢さんのマンションがあります。取材する生徒は緊張しながら目的地へ向かいます。

マンションに到着。エントランスには、何と白いグランドピアノが置いてありました。しかもここに入るまで二重のセキュリティがありました。

そして、遣沢さんのお部屋へ。

ビデオカメラ3台と、スチールカメラ2台で撮影を始めます。インタビュアーは、安藤さん。五島ディレクターの厳しい指示が飛び、気の毒な安藤さんは少し引き気味です。頑張れ、安藤!

遣沢さんのお話は、やはりとても貴重なものでした。詳しくはアーカイブにアップされた証言を見ていただきたいと思いますが、戦後4年目にアメリカへ留学して3年間学んだ遣沢さんのバイタリティと「何でも見てやろう」精神には敬服しました。当時広島女学院に入学したような方は、勉学への大変な意欲をもっておられたことが、ビンビン伝わってきました。

「今の若い人が、夏休み中に『学校へ出てきなさい』と言われて、うきうき・わくわくするでしょうか? 私たちはとにかく学校が始まるというので胸を膨らませて登校したその日に、原爆の惨禍に巻き込まれたのですよ」とおっしゃった遣沢さんの言葉には、胸を打たれました。今の若い人たちは、恵まれているがゆえに、学校へ通える有り難さや、勉強できることへの感謝を忘れているのではないでしょうか。(矢野一郎)